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ヘンデル・イヤー [オペラ]

 2008年がプッチーニ生誕150年、2009年はヘンデル没後250年、ハイドン没後200年、メンデルスゾーン生誕200年と、作曲家の記念年(=レコード会社の売り込み強化年間)が続いています。すぐにそんなキャンペーンに乗せられてしまう私ですが、その中でもヘンデル・イヤーは大きな収穫があったかも知れません。
 もともとロマン主義オペラ、特にヴェルディとプッチーニを中心に聴いている私ですから、バロックを聞くだなんてほど遠いわけで、特にバッハやらヘンデルというのは一番敬遠していた部類の作曲家でした。でもレコ芸の張ったキャンペーンには見事乗せられました。ロッシーニ・リバイバルで喉を鍛えた歌手たちの格好の技術披露の場として、ヘンデルのオペラがとりあげられていたからです。

03a haendel.jpg 中でも一番興味を持ったのはマリリン・ホーンのアリア集です。もともとホーンは苦手な歌手の一人。日本の批評家たちがあまりホーンを好きでなかったこともあり、私もホーンでお気に入りと言うと、メト100周年記念ガラのビデオで歌っていた「サムソンとデリラ」のアリアのみ。でもレコ芸の批評家の人は絶賛で、買ってみることにしました。
 うぉー、凄い。レビューに書いてある通りです。トランペットの序奏に相まってホーンのコロラトゥーラが炸裂です。声も強靱で、伴奏のオケを突き通して聞こえてきます。この1曲で買って良かったと思いました。「オンブラ・マイ・フ」やら「涙の流れるままに」など、有名な朗々としたアリアも凄みはあるのですが、やはりホーンの凄さは早いパッセージを上へ下へと駆けめぐるコロラトゥーラに尽きると思います。批評家のみなさんが「下品!」と曰う低音の胸声も私にはゾクゾクと響きます。もっと聞き込んで、ちょっとはヘンデルを勉強せねばと思っています。

03b haendel.jpg コジェナーのヘンデル・アリア集は、これもまた大胆な声で、美しく、時には滑稽に、時には情熱的に歌い込んでくれます。録音が新しい分、きつい音が少なくて、耳ざわりというとホーンよりこちらの方がいいです。何せコジェナーを買うのも初めてです。私が聞いていたのとは違う分野の声の人なので、やっぱりこれから聞き込んで勉強する必要があります。

03c haendel.jpg ボストリッジも初めて聞く歌手ですが、ヘンデル・アリア集でいっぺんに買った3枚のアリア集の中では一番おとなしいアルバムです。高貴な声も先の2人のメッゾとは大分違った趣です。この人はロマン主義のオペラなどは歌わないようなので、もし続けて聞こうと思うとシューベルとなどのリートになってしまいますが、もう私の中で飽和状態のリートのCDをこれから続けて買うかというと、まっそれはないだろうと思うので、これが私にとって最初で最後のアルバムになりそうです。

 いずれも私には驚きの連続でした。折角のヘンデル・イヤー、ちと腰を落ち着け聞いてみるのもいいかなぁ。





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