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オリビア・ニュートン・ジョン逝去 2022.8.8 [洋楽]

 小学生の頃から大好きだったオリビアが亡くなった。1992年にがんと診断され、それからずっと闘病生活を送ってこられた。つい最近facebookで幸せそうな写真が掲載されたかと思った矢先のことだった。最後にコンサートに行ったのは2010年だったけど、娘さんも連れて、新しいかっこいいヴァージョンのPhysicalを歌ってはったのが思い出される。

IMG_1589.JPEG 小学校の頃『カントリー・ロード』が流行り、そこからファンだったが、『水の中の妖精』(Come On Over)のLPジャケットがとっても美しく大好きだった。内容は日本語タイトルとはほぼほぼ関係なく、日本で流行ったJoleneで始まる、全体的にカントリータッチなできあがり。私は、Pony Rideというとてもメロウで不思議な雰囲気な曲、表題曲のCome On Overと、最後の方の、これまた不思議な雰囲気のSmall Talk And Prideの3曲が大好き。他にもイングランド民謡のGreensleevesを男性合唱をバックに歌う曲、とってもセクシーでロックなIt'll Be Me、カントリー色の強いDon't Throw It All AwayやSmile For Me、そして、アルバムジャケットの様に穏やかでメロウに仕上げられたThe BeatlesのThe Long And Winding Roadと、いい曲が続く。

IMG_1591.JPEG それに続く『たそがれの恋』(Don't Stop Believin')が私の一番好きなアルバム。どうしてこういう邦題がついたのかは知らないが、カントリーポップでオリビアの明るさが全面に出ている。このアルバムはどの曲も好きだけど、一番に挙げるなら最終曲のThe Last Time You Loved。これはもう演歌。オリビア節に圧巻。しっとりしたNew-Born BabeやSamも絶対はずせないし、オーストラリア風のI'll Bet You a Kangarooもとってもいい。キャッチーなCompassionate Man、Hey, Mr. Dreammaker、Every Face Tells a Storyも大好き。彼女で一枚だけ選ぶなら絶対これ。

IMG_1590.JPEG 順序は逆になるが、初めて買ったアルバムは『きらめく光のように』(Making A Good Thing Better)。タイトル曲は、オリビアで一番好きな曲。「きらめく光」とは言い得て妙な邦題。Don't Stop Believin'を一歩推し進めたような内容。このアルバムもいい曲が多いけど、Don't Cry For Me ArgentinaとIf Love Is Realが群を抜いている気がする。メロウ路線のCoolin' DownやカントリーそのもののA Ring of Fireも素晴らしい。

 中学生の時は彼女の歌を聴き、発音を工夫しながらまねたのをよく覚えている。彼女の英語が果たして生まれ育ったイギリス英語なのかオーストラリア英語なのか、それともキャリアを築いたアメリカ英語なのかは私にはあまりどうでもいい話。彼女のきれいな声が好きだった。
 上の3枚の前後にも有名なアルバムはあるけど、一番私の付き合いが長かったのはこの3枚。彼女の声は美しいままで私の中で残ります。


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Kate Bush "Hounds Of Love" ケイト・ブッシュ『愛のかたち』 [洋楽]

IMG_1581.jpg 最近、ジムやスーパーに行くと、私の大好きだったケイトの『神秘の丘(Running Up That Hill)』がヘビーローテーションでかかっていて、今時こんな曲がこんなにかかって不思議だなぁと思っていましたが、ふとYouTubeを見ていると、この曲がStranger Thingsとかいう番組で使われて、世界的にリバイバルヒットしている曲だと知りました。ちょっと嬉しくなって、色々なCD出して聞いたりして、調べているうちに、なんと2018年にはリマスターやそのボックスセットが発売されたとかも知り、今回はそのケイト・ブッシュの中でも一番好きな『愛のかたち(Hounds Of Love)』について書きたくなりました。
 実験的でちょっとぶっ飛んだ感のある前作『The Dreaming』から比べると、随分私たち一般人側に戻ってきてくださった感があるアルバムで、LP時代のA・B面によって題名が付けられていて、A面『Hounds Of Love』は、表題曲のHounds Of Loveを含め、独立したポップな曲でまとまっています。B面『The Ninth Wave』は一連の組曲の体をなした構成です。

『Hounds Of Love』
1)『神秘の丘』Running Up That Hill (A Deal With God)
 今ちまたでヘビーローテーションでかかっている曲です。私的にはとても女性っぽいアレンジに聞こえ、強い意志を持った女性が切々と歌う感じがあります。私的にはCome on, baby, come on, come on, angel, let's exchange the experience, Oh.のくだりのケイトの歌が一番ゾクゾクします。そのあともたくさんの女性たちの、登っていこうとする喘ぎ声のようなものがバックで聞こえてきて、比較的穏やかに終わっていきます。

2) 『愛のかたち(Hounds Of Love)』
 前曲の余韻を消し去るように、ドラムの強い打ち込があったかと思うと、"It's in the tree. It's coming!"と怯えた声が聞こえてきて、とてもエネルギッシュなこの曲が始まります。この歌も前曲に続き、とても意志の強い主人公の歌です。逃げてる感満載のアレンジですが、ケイトのシンセと二本のチェロとドラムとハウンドの声を模した女性のコーラスのみです。この曲、スピード感があって大好きです。逃げているんだけど捕まえられたいというような不思議な気持ちです。

3) 『大空(The Big Sky)』
 前曲に続き、とてもキャッチーな音楽ですが、たくさんの女声を中心に進んでいく中、ケイトが自由なソロを歌っていきます。最後は思いっきり叫ぶ中終わっていきます。

4) 『母親(Mother Stands For Confort)』
 続く曲はスローで内省的な曲になります。ケイトの声もとても優しいですが、どんどんガラスが割れる音が入っています。前面に聞こえてくる口笛風のシンセ、ベースギターも独特のカッコいい動きをします。バックに別にケイトが歌うのですが、メインを歌っているケイトとは人格が違っているかのようです。この『Hounds Of Love』サイドでは唯一シングルカットされていない曲だそうです。(って、この「シングル・カット」って言葉ももう化石化していますかね(^^;。)

5) 『クラウド・バスティング(Cloudbusting)』
 ストリングスのバックで進んでいく、比較的スローな曲です。後半はどんどん盛り上がっていき、どんどん前進していくイメージが強くなり、みんなでスローガンを掲げた行進を行っていく感じです。不思議な曲です。

『The Ninth Wave』
 CDの解説によると、9番目の波が一番大きくて、すべてを消し去る波なんだそうです。同時にすべてをリセットする絶対的な存在で、それを超えた後に希望があるのだそうです。

1) 『羊の夢(And Dream of Sheep)』
 ピアノだけの伴奏で、とても内省的で、どこか懐かしい思いを歌にした感じです。曲のあちこちに嵐の前触れを示すアナウンスが聞こえてきて、穏やかでありながらどこか不気味な組曲の始まりです。

2)『氷の下(Under Ice)』
 厳しい曲が続きます。たった一人でスケートをする主人公と、それを見ていて解説する人たちを、違うトラックに録音されたケイトが歌っていきます。警告する人の声も聞こえてきたりして、最後は氷の下に落ちてしまったのか、それとも氷の下の別の違った存在が自分だと思っているのか、歌詞的には少し背筋が寒い曲です。最後は低音弦の刻み音とシンセの音の上、It's Me...と叫びながら終わっていきます。最後は次の曲の最初'Wake Up!'の声まで続きます。

3) 『魔女(Waking the Witch)』
 前半は、ピアノの和音がゆっくりと響く中、たくさんの身内の人たちの「起きなさい」という優しい声が聞こえてきますが、テンポが急に速くなると、きつい声で訴えるように歌うケイトをバックに、閻魔様のような低い声の男の人と、助けを求めるケイト。民衆は彼女は有罪と叫び、ケイトは「黒い鳥を助けて」と叫び、波から離れなさいというヘリコプターからの警告がある中、曲はフェードアウトしていきます。曲と言うよりストーリーの一部のようです。

4)『ウォッチング・ユー・ウィザウト・ミー(Watching You Without Me)』
 気だるい曲が続きます。誰も私をわかってくれないと言い続けています。みんなは見えていると言っているのですが、そのうち切れ切れに先ほどの『魔女」の言い分も聞こえてくるうちに終わります。

5)『ジグ・オブ・ライフ(Jig Of Life)』
 続く曲はケルトの音楽です。この歌は曲としては大好きですが、歌詞が少し怖い。鏡の中にいる自分が自分を殺さないでくれ頼む。鏡の中の自分と鏡の前に座っている自分は違う時間に暮らしているようです。音楽自体はEd Sheeranも歌っているようなジグ(イギリスやアイルランドの民族音楽)で迫力のあるものです。I put this moment here.と二回答えるところで音楽は一度止まり、そこから男性のセリフが続きますが、音楽はどんどん盛り上がって休止します。

6)『こんにちは地球(Hello Earth)』
 前の曲から続いて、宇宙飛行士たちが宇宙から地球を見て会話をしてるところから始まります。そして荘厳なピアノの和音でこの曲は始まります。とても不思議な曲です。ゆっくりしたテンポの曲で、地球から空を見上げたり、上空から嵐が来ている様子を見ていたり。ケイトの歌も感動的ですが、途中、男性合唱が挿入されていて、それがとても宗教的かつ哲学的な響きがします。それ単体ならこれほどの思いはないのですが、ケイトの曲の中にあることで、それがずいぶん強く彩られます。壮大でドラマティックな仕上がり、私の一番好きな曲です。

7) 『朝もやの中で(The Morning Fog)』
 重かった前曲とうって変わって明るく軽快な曲です。バックでケイトの歌詞のない歌に乗り、少しけだるい感じでメインボーカルが進みます。『The Ninth Wave』で現れたモティーフがあちこちに現れながら終わっていきます。


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イル・ディーヴォ(Il Divo) 大阪公演 [洋楽]

3157582.jpg 友人にぞっこんのファンがいて、どうしても行きたいって言うもんだからお供してきました。結果的にはとっても楽しかったです。
 大阪城ホールに入ると、まず舞台が遠い(スタンド席は前半分は使用不可となっている)し、なんせ舞台が階段に薄い白布をかけてあるだけで安もんくさいし、あぁどうなるの、って感じです。でもさあ始まってみると、この4人、本当に存在感のある人で、この人たちがいるだけで舞台が豪華に見えるのはとても不思議な感覚でした。それにあの歌声ですから、豪華豪華です。
 お客さんというとほとんどが50代以上ではないかと思われるご婦人が大半。トイレもほとんどが女性用に変身する位で、私たち男性はとっても肩身が狭かったです。でもみなさん、もう120%、いや200%は楽しんでおられた様子。私にはそれを観るのも面白いって感じでした。パターンとしては、4人が交代交代に旋律をソロで歌い、そのうちに順次ハモリだし、最後に全員でハモりまくり、そのままの声で移調して気分を盛り上げ、最後には最低音から最高音までのアクートでガンガン音を伸ばして終わる・・・会場からため息が漏れ、それがそのままウォーっと言う歓声になり、大喝采となる、って流れです。
 私は元々長くオペラファンで、色々な歌手を聞いてきたものだから、初めてこの人たちのCDを聞かされた時、はっきり言ってちょっと俗物っぽい感があったんです。歌っている曲も“いかにも”系で、しかも出で立ちもあんな風だから、同性としては「どんなもんかな~」って感じです。でもコンサートで観ると、それはそれで面白かったです。実際に観てみて、どの人がどんな声で、どういうパートを受け持っているのだとわかったからです。CDで聞いていたら、スペイン人のカルロスがバリトンで張り上げて盛り上げて終わるのかと思っていたのですが、実際はアメリカ人のデーヴィッドが最高音で、しかも常にアクートで、CDの盛り上がりはこの人がやっていたんだなぁって気付きました。それにこのデーヴィッド、ソット・ヴォーチェもファルセットも綺麗に出すし、ポップス系の歌い方もするし、しかもなんと言ってもハモリは常にAよりか上の音じゃないかと思われる超高音を出しまくり、感心してしまいました。
 どれもこれも同じような編曲の曲だったので、最後の方は食傷気味だったけど、7時15分に始まって、途中20分の休憩があったもんの、終演9時45分と、外タレでここまでサービスしてもらって、本当に気分良く帰ってきました。明日からのエネルギーにも十分になりました。

タグ:Il Divo
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