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シラグーザ ランカトーレ デュオ・リサイタル [オペラ]

07 siragusa.jpg 西梅田のサンケイ・ブリーゼ・ホールでアントニーノ・シラグーザ(Antonino Siragusa, tenor)とデジレ・ランカトーレ(Desiree Rancatore, soprano)のデュオ・リサイタルを観に行ってきました。
 元々のお目当てはシラグーザで、昨年5月のロッシーニ「シンデレラ」を観てからのファンでした。その後、この人は日本贔屓で、頻繁に来日してはコンサートやオペラに出ていることを知り、今回のリサイタルも観にくることとなりました。11月のこのブリーゼ・ホールのこけら落とし公演でカレーラスの次の日にエヴァ・メイ(Eva Mei)とデュオ・リサイタルが本当に良かったものだから、楽しみで楽しみで仕方ありませんでした。

 最初はランカトーレが歌い出しです。ランカトーレも最近よく来日してオペラに出ている人だけど、聞くのは今回が初めてです。体がまだ温まっていないのか、フレーズの中程から終わりにかけてはとっても豊かな声が出ているのだけれど、歌い出しが薄っぺらい地声で、それが最初のうちはえらく耳につきました。でもそれも曲を重ねるに連れて、気にならないくらいバランスの取れた声になってきてました。
 極めつけは休憩を挟んでからのルチーアです。高音の冴えも、豊かな中音のアジリタも、あぁ、なんて極上の霜降り肉を口に含んでいるかのようなまったり感。これぞベルカントという感じ。声量はたっぷりという感じではありませんが、よく響いた声がなんとも言えません。

 勿論シラグーザも負けてはいません。こういったリサイタルの処し方はもう慣れおられるようで、客あしらいがとっても巧い。どうすれば客が喜ぶかってよく知っている感じ。やはり後半の歌が響きもよくなっていてきにいりました。アルジェのイタリア女のアリアのアジリタの素晴らしさ。あぁ、生きていて良かったって感じです。エンディングにかけて、最終の高音に向かう上昇音型がちょっと焦り気味で残念でしたが、テクニックの冴えが伺えました。

 高音を出せばbravo, brava, braviと叫びまくる聴衆には少し辟易したものの、今回も120%は満足して帰ってきました。

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